惨憺たるバンクーバーオリンピックの結果にあきれた

先日の新聞紙上に石原東京都知事が定例記者会見で日本選手についてこんな辛口の批判をしていた。
「日本勢が不振であることは誰が見ても明らか。だめなのは国家というものを背負っていないから結局高く跳べないし速くも走れないと思う。道徳教育や責任教員が欠如しているいびつな国だ…」また「銅メダルで狂喜しているバカな国」とも語っている。同紙でかつてのスピードスケートの金メダリストの清水宏保氏は不振の原因はカネの使い方にあると看破し「競技に不要なJOCの役員らが同行し少ない予算が浪費され、選手やコーチなどにしわ寄せされている…」とも述べていた。
お二人の感想や意見は私も以前から感じていたことであり全く同感である。

わが国選手のメダル獲得数はたったの7個である。金メダルは皆無だ。100人近い大選手団を送り込んでこのざまである。特にスキーグループはひどすぎる。メダル獲得率からいえばビリカスだろう。まことにふがいなく情けない話で見ていてがっかりし腹が立った。
自民党参議院議員の橋本団長は「まずは順調でホッとしている」などととんでもない感想をシャーシャーと述べているが、まったくひどい人物で責任もへったくれも無く、一体何を感じているのか開いた口がふさがらない。驚くべき感覚の持ち主でなぜこんな者を団長にしたのか理解に苦しむ。

また主将の岡部氏は現地に行きながら、ただの一度もジャンプ競技に出なかったという。一体何のために国費を使って現地に行ったのか?
オリンピック以来初めての出来事というが、まさにびっくり仰天である。なぜ同行したのか、ダメならなぜ直ちに帰国させないのかあきれてものも言えない対応である。
選手団の旗手でスピードスケートの岡崎選手はびりから2番目で敗戦の言い訳はスケートのブレードが会わないと靴に責任を擦り付けていた。甘やかされたので責任感はゼロである。こんな態度は許されない。中学生ならいさせ知らず、40にもなろうといういい大人のベテランがこんなざまではわが国はいつまでたってもダメだろう。名誉ある主将や旗手という本来リーダーシップを発揮すべき立場の者が無責任なていたらくなのは真に情けない限りである。

スノボの国母選手への服装批判はまったくの的外れで、とにかく8位入賞を果たしたのだから私はそれなりによくやったと思う。
オリンピックはメダルがすべての競技会で、参加各国は自国の名誉と威信をかけて死に物狂いでメダル獲得に臨んでいる。二流選手しか出場しないワールドカップや世界選手権などで勝ってもまったく無意味である。認識が甘すぎるのではないか。
国旗をセンターポールに上げずして何の為のオリンピックか。

競技に臨む各国選手の形相は男女を問わずものすごく、テレビ画面を通してわれわれに伝わってくるが日本選手は照れ笑いで負けても悔しさが感じられない。こんなことではオリンピックで他国に勝てるはずも無い。
マスコミが相変わらず「コースコンディションがどうたらこうたらとか、運営がまずいとかトラブル続きだとかカーリングでコースにごみが入ったのでストーンが曲がったとか、クロスカントリで突然雪が降ってきたので不利だとか、」おかしなアナウンスをして日本選手の敗北の理由にするのは理解に苦しむ。条件は皆同じであり、運も実力の一つだ。選手の多くは己の実力不足をはっきり認めている。デタラメな放送はするな。

我が国アスリートはひ弱なりに全力を尽くしたと思うが、勝負は結果が総てである。
その中で全く理解できない言動を取った者がいる。
1000メートルのスケート競技で500メートル銀メダルのN選手がスタート号砲に勘違いし、競技を自分勝手に中断したが、同走した他国選手は必死で疾走した。理由も無くやり直しさせられた彼の身になってみれば許されない暴挙である。前代未聞の出来事であり、こんな馬鹿げたことを仕出かしたのはわが国の選手だけである。甘えの根性が透けて見える真に身勝手でお恥ずかしい態度である。
また、ジャンプのKは4個の金メダルを取ったスイスのアマンのことを憎々しげに「あの野郎だけには負けたくない…」と広言していたが、完全に敗北してからこんな捨て台詞を吐いたのには嫌悪感を持った。スポーツマンならそれなりの言い方があるだろう。実に女々しいオトコである。

スキースケート連盟、JOC文部科学省に対して納税者の一人として強い苦情を申し上げておきたい。