「民主党が日本を殺す」

穏やかならざる政権批判だが、ある有名週刊誌の見出しに載っていた言葉だ。この政権が誕生して早くも一年半になろうとしている。我々国民は殺されてはたまったものではない。どうか殺さないでください。
政権当時のあの期待感や高揚感はいったい何処に消えてなくなったのか。やることなすこと総てが失敗の連続でがっかりを通り越して国民の激憤を買っている。
最近はこんな素人集団に任せておいて本当にこの国は持つのかしらと心配になってきた。国全体が自公政権時代よりあらゆる面で、はるかに劣化が進んでいる。鳩山氏のころからいろいろな失政が言われているが、管総理になってからは拍車がかかっているように感じている。何一つ決断できず右往左往するだけである。

政権公約で声高に叫んでいた政策の中で最優先すべきことは明らかである。それは世論調査の結果にはっきり示されている。
まずこれらのことを最優先に根本的に改革に着手すべきである。それが何なのかは改めて説明するまでもないだろう。命令に従わない悪徳役人に厳しい態度で臨んでいた長妻厚労省大臣のくびを切ったりするある意味では自民党内閣よりもひどいやり方を行っている。朝日新聞にかつて「従わない官僚、クビ」今や「官僚と戦った大臣クビ」との大見出しで「脱官僚、民主の変節」という記事が大きく載り舞台裏がすっぱ抜かれいてたがまことにあきれた話だ。元凶は仙石官房長官との確執だということだ。首相のリーダーシップは一体どこにあるのか。

約束は次から次へと反故にされている。また、政権の目玉でもある無駄の排除、具体的には事業仕訳の実施だが、あれは無駄な時間とカネをかけた一種のパフォーマンスにすぎなかったことが次第に明らかになってきている。何の実効も上がっていないからだ。本当に国民の目をごまかしたバカにしたやり方である。
そして、「有言実行内閣」などは全くの言葉だけのまやかしである。
現政権の一つの目玉政策は、国家公務員賃金総額の20%カットであるが、労組が票田の民主党ではできるはずがない。マニフェストくそ食らえだが、その前提になる議員定数の削減もできっこないと見ている。まずいと思ったのか議員らの歳費の一割カットなどを持ち出したが、なぜ二割カットにしないのか全く理屈に合わない話だ。しかもこれも口先だけに終わると思っている。出来もしないことをマニフェストで国民に公約し首相が実施を公言するのか。 結局は実現できずということになればこれは一種の詐欺的な行為であると言われても仕方がない。有言実行の意味も分からないとはまことに嘆かわしい限りである。

口先だけの約束ならなら誰にでも出来る。政治は公約を実現し、その政策が国家国民のためのものだということが明確に実証されなければ無意味である。
最後に尖閣問題、秘密映像漏えい事件だが、これは全く現政権の対応の幼稚さをさらけ出したもので、野党は徹底した原因究明と責任の追及を行ってほしい。もし民主党が野党時代にこのような立場だったら、政権の対応を執拗に追及し決して日矛先を収めることはなかっただろう。このことを現民主政権は深く反省し、肝に銘ずべきだ。
新聞に自民党の石破政調会長が来年6月ごろ総選挙だと述べているが、よほどのことがない限り私は遅くとも年度末には現政権は行き詰まると思っている。